Destiny DB Tracker Network
Click here to goto our Destiny new 2 DB!

憂愁の書 - 敵 グリモア

I: 捕食者

I: 捕食者 5

1:1節 — 捕食者

捕食者と悪魔—
シイ・ロによって、忍耐のために彫られた。
オズミアム王の最後の子孫で、生き残った3番目の妹。

渦嵐。渦嵐は生きた雲だ。我々の大陸を横断する時、その捕食用の触手を伸ばしてくる。触手にはそれぞれ誘惑の光が付いている。光を見て喜ぶだろうが、光に当たってはいけない。当たれば食われる。

年老いた者の中には渦嵐で死を迎える者もいる。また、勇敢な騎士が誘惑の光を触手から切り落とすこともある。私は6個持っている!

落下。大陸の端から落ちることがあれば、お前は海で死ぬだろう!これは父であるオズミアムの王が原動機を使う時に発生する特別な事態だ。

ヘリウム主。郷地の海の流れが私達を他の大陸に近づける。ヘリウムの法廷が近づいている。奴らは我々と同じ種族だが、敵だ。奴らのナイトは毎日のように我々を攻撃する。ヘリウム主の者達には、我々と同じように脚が2本、腕が2本、目が3つある。だが、奴らは眩しく邪悪だ。私はナイトになって奴らと戦いたい!

ヘリウム主の大使は貢ぎ物として私の姉妹達を10人食った。これは普通のことだが、だからと言って許すことはできない。

母。母は飛ぶことができる!優に10年は生きる。母はすこぶる頭が切れ、子供達を守る。卵に干渉しようものなら、食われてしまうぞ。サソナはゼリーを食い、4歳になったら母になりたいと言っている。

嵐。大抵の場合、雨は毒だ。肉を溶かすこともある。稲妻が規定以外の場所に当たる時、人を蒸発させることがある。

この世界は危険因子で溢れている。

謎。郷地はとても大きい。郷地の中で、我々は最小の存在だ。理解できないものがあれば、おそらくそれに命を奪われるだろう。我が師、タオックスは、それが理由で我々の寿命が短いと言っている。素早く繁殖して適応できるように。

月の波。姉、アウラッシュは月の波を恐れている。タングステンの大岩での探索から戻ってきたら、その理由を聞いてみよう。

II: 憎悪の節

II: 憎悪の節 5

1:2節 — 憎悪の節

ヘリウムの法廷について、
絶望の中に記す。
この封じられた秘密を。

私はタオックス。不毛の母であり、オズミアムの子供達の師である。

母として、私は長く生きる。中性の虫として、法廷の駆け引きを勝ち抜いていける。

私だけが、生存のパターンを見ることができる。私は独りで、オズミアムの法廷を動かす原動機を設計した。そして—

私は独りで、我が王国を守らなければならない。

オズミアム王は10歳になり、老衰にかかった。そして、気が触れてきている。古代文字の研究に飲まれてしまったのだ。王は嵐の上に輝く月を称えたかと思えば、次の日には廊下を彷徨いながら遣いである深海の白い死の虫と話す。王はそれをグラスに入れて世話をし、王としての義務をおろそかにする。

オズミアム王の継承者は3人生き残っている。3人とも2歳だ。

シイ・ロ。最も若く、最も勇敢。ナイトになりたがっている。

サソナ。最も聡明。母になりたがっている。

アウラッシュ。誘導の子供。永遠の海を夢見ている。明日、アウラッシュはタングステンの大岩から戻ってくる。

この3人のうち、継承者として相応しい者はいない。うなる郷地からオズミアムの法廷を守れる者はいない。シイ・ロは戦えるが、先導することはできない。サソナは考える力があるが、戦う力はない。アウラッシュの好奇心は義務からその注意を逸らしてしまう。他の残された子供達の未来は一体どうなってしまうのだろう?

間もなく、オズミアム王は王家の太陽系儀を使い、月の研究に没頭するだろう。ナイトを集めろ、ヘリウム主よ。そして、我々の大陸を侵略してくれ。この3人の継承者を始末してくれ。さすれば、私がオズミアムの法廷を執政官として治め、汝のために原動機を構築しよう。

私が失敗したら、深部のリバイアサンにこの身を捧げよう。

嘆きの中に記す。
この憎悪に満ちた願いを。
オズミアムの母、タオックス。不毛にて、子を見守る者。

III: 誓い

III: 誓い 5

1:3節 — 誓い

姉達よ!誓いとはこう交わすもの。左手をマストに当てろ。私の手の近くに。

右手にナイフを取れ。そして、左手の骨の間に真っ直ぐ刺し込め。そして、血の線をマストに切り込め。

誓いを述べろ。

「私はシイ・ロ。死した王の三女。オズミアムの法廷を奪い返し、裏切り者のタオックスを倒す。我が左目に賭けて復讐を果たす」

血を通して誓いを交わす。

「私はサソナ。死した王の次女。我が故郷を奪い返し、母のゼリーを食らう。ヘリウムの王の骸の上で子を育てる。我が右目に賭けてこれを約束する」

血を通して誓いを交わす。

そして...

「その誓い、共に実現させよう、姉よ」

「共に実現を」

私はアウラッシュ。死した王の長女。父の最後の悲痛な警告を追い、何が我々の月の動きを変えたのか突き止める。世界の終焉が来ているなら、その理由を突き止める。

我が中央の目に賭けて断言する。必ず突き止めてみせる。

「血を通して誓いを交わす」

「血を通して」

妹達よ。感謝する。残されているのは私の船のみ。だが、船は自由だ!我々は秘密を暴き、荒れ狂う世界を探索し、大軍を召集しなければならない。

稲妻の帆を広げ、いざ遠征しよう。

IV: 朔望

IV: 朔望 5

1:4節 — 朔望

朔望—
アウラッシュによって、忍耐のために彫られた。
強い復讐心。

シイ・ロの誘惑の光がなければ逃げられない。サソナの機転がなければ岸に着くことはできない。だが、この船は私の船。私が先導しなければ。私が誘導者にならなければ。

もう2度と故郷を見ることはできないかもしれない。シイ・ロがタオックスへの憎しみと怒りで煮えくり返っている。

だが、私が最も恐れているのはこれだ。

我々の文明は郷地の上を漂流している。タングステンの大岩で、他の何千という破片が我々と一緒に漂流し、広大な世界の海で共存していることを知った。そして、郷地の潮の流れが我々を動かす。

臆病な真実が我々を最も小さく、最も脆い生き物だと言った。この宇宙で狩られる側だと。タオックスは、我々の祖先は飢えた虚無から隠れるためにこの郷地に来たのだと説明した。

我が父は恐れながら死を迎えた。憎きタオックスやヘリウム主を恐れていたのではない。己の太陽系儀を恐れていた。父は私に叫んだ。

「アウラッシュ、我が長子!月が変わった!法則が曲げられている!」

そして、朔望の形を示した。

郷地にある52個の月が空で1列に並んでいるのを想像してみろ。(もちろん、全52個見えるわけではない。数個の巨大な月だけだが、これが私が最も恐れていることだ。) それらの月の重力で基礎の海が引っ張られているのを、海水が大きく膨らんでいるのを想像してみろ。

朔望が過ぎ去ると共にその膨らみが崩れるのを想像してみろ。文明を飲み込めるくらい大きな波。神が引き起こしたかのような大波。

それを阻止する方法を見つける必要がある。神の大波が私の種族を絶滅させてしまう前に。父の太陽系儀をもう1度見ることができれば、正確にいつこの事態が起こるのかが分かるはず!

故郷を離れて何週間も経ち、いくつもの大陸を通過した。

私が恐怖で身動きできない時は、シイ・ロが小屋に来て私の隣りに座り、柔らかく勇敢な言葉で慰めてくれる。だが、我々はサソナの頭脳にどんどん頼り始めている。サソナは独りになりたいと言う事があり(独りになる必要があると言い張る)、気でも違ったかのようなアイデアを持って戻ってくる。嵐の中に突っ込み、網を投げ込んであの奇妙な獣を食らい、その邪悪な残骸を調べるというもの。

サソナは意思の力だけで幸運を作り出しているようだ。

V: 針と虫

V: 針と虫 5

1:5節 — 針と虫

私の秘密—
サソナによって私の規約の中に彫られた。
右目の復讐。

1. 荒野を旅する年、稲妻が音を鳴らす夜、黄金の日々、古代の遺跡への襲撃、獣から風に吹かれる飛行。私の人生で最も幸せと言える日々だ。

2. 私は母になりたい。子が欲しいからではなく、長く生きたいからだ。何かを変えられるだけの時間を生きたい。航行して1年。私は恐れている。我々はここで死ぬのではないかと恐れている。

3. 秘密がどこにあるのか知っている。大きくて動きが遅く、長い記憶を持った生き物がどこに住んでいるのか知っている。

4. 針の船...

針の船。
サソナによって私の規約の中に彫られた。
嘘つき。

1. シュブビの大渦から針を回収した。私はそこにあると知っていた。

2. 針は灰色の船。希望のごとく、長くて細い。時間のごとく、壊されることはない。そして、古い。死よりも古い。我々の祖先が郷地に衝突する前に、大渦を倒れながら進んだ。これはアウラッシュの船と違い、海を航行する船ではない。これは高度なテクノロジーの遺産だ。

3. 私はその目的を知っている。航海士に何が起こったのか知っている。

4. シイ・ロは、種族が集まるカハーン・アトールで船を売りたがっている。オークションで売れば、傭兵を雇えるだけの富みを得られる。オズミアムの法廷を取り返し、子供を食らうヘリウム主を海へ追い返すことができる。

5. だが、シイ・ロに船には何の価値もないと告げた。

6. アウラッシュは船を開けてその指揮を執れないか調べたがっている。これでいいのだ。虫にも相談した。これでいいのだ。

虫に...
サソナによって私の規約の中に彫られた。
恐れるべきなのは誰か。

1. これは我が父の遣いだった。逃げ出す時に父から引きちぎって来た。もう死んでいた。白く、分裂していて、深海から打ち上げられたものだ。

2. 死んでいたが、それでも私に話しかけている。「よく聞け、復讐せし者よ」と...

VI: 姉妹

VI: 姉妹 5

1:6節 — 姉妹

姉妹としての関係が終わる前に交わされた印と意思表示の記録。

「シイ・ロ、我が勇敢なる妹。孵化の間から死骸を動かす作業ばかりしていたな!来い。しばらく船の操縦をしていろ。我々の針がどんなことをできるのか、見て楽しめ」

シイ・ロは反抗しようとしたが、本当はアウラッシュがそうやって気にかけてくれていたのが嬉しかった。針の船を海の下で小回りで回した。通った跡が裏切り者の最後の吐息のように海面へ上昇していった。

「アウラッシュ、孤独な誘導者よ。お互いしかいないこの寂しい旅をもうずっと続けてきた。新しい言葉を聞いて話すのが楽しいのは知っているが... 来い。肉の庭に座れ。カハーンで手に入れた話を読み聞かせてやる」

アウラッシュはミイラ化した肉に囲まれた状態で座り、目を2つ閉じてサソナの話を黙って聞いた。10年という短い命が終わるまでに、できる限り多くのことを学ぶため、貪欲に知識を求めていた。

その後、シイ・ロが言った。「サソナ、我々の心にさえ切り付けるとは、己の孤独な世界に浸りすぎではないか?私と『剣と明かり』で遊ばないか?」

だが、サソナはひどく沈んでいた。シイ・ロを追いかけて針のギラギラ光る廊下を走っても、楽しさの欠片も見せることができなかった。

「サソナ、悲哀な者よ。どうした?何か問題でもあるのか?」

2人の姉妹はサソナの言うことを黙って聞いた。「誓いを分かち合う姉妹達よ、我々は5歳だ。この古い船を修理し、その装置を理解するのに2年かけた。私は母のゼリーを食せなくなる年に近づいている。そして、我らが父の命を奪ったナイトも老衰で死を迎えているだろう。

「我々3人はここで死ぬ。流刑されたこの状態で。タオックスは我々が死んだ後も生き続けるだろう。そして、アウラッシュ。目を輝かせたアウラッシュ、お前は神の大波の証拠やそれを阻止する方法を見つける前に老衰で死ぬだろう」

アウラッシュとシイ・ロはお互いを見た。「正直に言い過ぎだ」とシイ・ロは言った。だが、アウラッシュは思った。サソナが間違っていたことは1度もない。

心の中で、アウラッシュは誓いを守るには大きな秘密を見つけるしかないと知っていた。全てを変える秘密を。これこそがアウラッシュの魂であり、炎であり、影だった。世界を側面から切り込み、その心臓を見つける欲望。

「潜水しよう」とアウラッシュは言った。「この船は潜水するために造られた。郷地の中へ潜水しよう。この下に広がる世界へ... 中核へ」

「古代の航海士はそこで悲痛な死を遂げたではないか」とシイ・ロは不服そうに言った。「孵化の間のあのおぞましいものはそこで生まれた...」

「潜水しよう」とサソナは言った。自分の遣いの囁きを聞いて。「この下に広がる世界に、金属の深部に、我々が最も必要としているものが見つかりますように...」

時間と命が。

VII: 潜水

VII: 潜水 5

1:7節 — 潜水

サソナは生きるために潜水した。シイ・ロは復讐のために潜水した。アウラッシュは理解するために潜水した。

針の船は世界の皮膚を突き刺し、深く掘り下がっていった。何層にも重なった泡、金属、冷たい泥を通って。アウラッシュは船にある郷地の地図を貪った。高い空にある天使のごとく輝く雲から、嵐、海、浮遊世界の岩層を降下して中核まで。

大陸のように巨大な獣を見た。光る触手で船を誘い入れようとする巨大なアネモネがいた。シイ・ロは針の船でその間を突っ切った。触手から黒い炭素のゼリーと霜が流れ出た。

金属の層の下にある静寂な場所に着いた。

「センサーを使おう」とアウラッシュが囁いた。「聞こえるか...?」

舵の濡れてくすんだ部分で、3人は船に耳を傾けた。船は郷地の砕ける音を聞いた。

大陸が衝突する音を聞いた。ヘリウムネオンの雨が降る音を聞いた。獣達が必死に足掻く音が聞こえた。そして、遠くで海が膨れ上がる轟音を聞いた。月に引っ張られていた。

「朔望は本当だった...」とサソナがひっそり言った。「始まってしまった」

その後ろで、シイ・ロが孵化の間のことを考えた。古代の探検家達の必死の手術や運営。深遠から作り出した生き物の蛹と大網膜を引き剥がし... 誕生させても自分達は1人として生き残ることはできない...

「下に何かある」と囁いた。「秘密か?」

そしてリバイアサンが現れた。その眉は子供時代を生きた大陸ほど大きく、そのヒレは稲妻でパチパチいっている。そのマイクロ波の声が、針の船の船体を揺らした。

++引き返せ—
—深遠から汝らを守れ。++
++汝らから世界を守れ—
—引き返せ。++

VIII: リバイアサン

VIII: リバイアサン 5

1:8節――リバイアサン

リバイアサンの警告

++我々は戦争の端に生きる。—
—形状のない者とある者との間で起こる戦争。++
++深遠と天空の間で起こる戦争。—

++我が目は開いている。我が凝視は終わらない。++

—宇宙の向こうまで我は見据える。++
++天空は己の炎を回復させる。—
—深遠はその灰を覆う。++

—天空は穏やかで、生にとって安全な場所を作る。++
++親愛なる郷地よ、何兆にも及ぶ難民の憩いの大地よ。—
—天空はこの豊かな場所を慈しむ。++

—だが、深遠が迫っている。—

++冷たい論理が我々の防壁を試す。—
—深遠は支配する。++
++無慈悲な最後の日々。—

アウラッシュの反論

伝説のリバイアサンよ、この世界は保護などしてくれない。我々の命は短い。我々の人生は厳しい。我々は暗闇の中で死に、頭上の嵐は永遠に荒れ続ける。そしてもうすぐ、神の大波が我々をさらって行くだろう。頭上には渦嵐、獣、世界に終末をもたらす月しかない。下へ行かせてくれ。下へ行けば真実を見つけられるかもしれない。裏切り者に復讐できる力を得られるかもしれない。生き延びれるかもしれない。

リバイアサンの希望

—汝らが欲しているのはどんな力だ?++
++深遠へ行きたいだと?—

++汝らを駆り立てるのは一体何だ?—
—希望を見捨てるのか?++

—繁殖するばかりの小魚め。++
++何年も汝らの足掻きを見てきた。—
—必死で生き延びているのを。++
++深遠と天空の間で均衡を保っているのを。—

++汝らは我が宝だった。—
—絶望に対する我が証。++

—深遠はこうして奪っていく。—

++足掻くことをやめた時—
—存在すること自体が存在するための足掻きと変わる。++
++安全な場所が崩れる時—
—全てが生き残りを賭けて深遠へと注意を向ける。++

++深遠に奪われてなるものか!++

—引き返せ、我が希望の小魚達よ。±±
++天空を選べ。—

シイ・ロの反論

お前は巨大で永遠を生きる!我々の命は短く、絶望的だ。それがこの世界の在り方なのであれば、私はそれに逆らう!タオックスのような輩に勝ち逃げなどさせてなるものか!その在り方が変わるまで、この世界を打ちのめす!邪魔するものは生かしてはおかない!

リバイアサンの哀歌

++この致命的な論理。++
—我が単極の叫びを聞け!—
++汝らは飲み込まれるぞ。++

—この先に待ち受けているのは—
++死の崇拝。++
—破滅の道。—

++天空は新しい命を造る。++
—破滅を食い止めるかのように。—
++穏やかな世界になるように。++

—深遠は死を取り巻く。—
++避けられぬ、これが正しい道だと言い張る。++
—我は腹を空かせた破滅として存在する、と—

++その恐ろしい世界から引き返せ。++
++さもなくば、死と破壊として生きることになる。++
—天空の道は厳しいが、優しく包んでもくれる。—
—我が責務には均衡がある。我が声は枯れている。—

サソナの反論

姉妹達よ、私には父の遣いがいる。見ろ!平易な言葉で答えてくれる。この船を見つける手助けをしてくれた。希望が失われた時でも力を与えてくれる。

一体誰を信じる?今までと変わりなく生きて苦しめという声か?タオックスに対しても世界の大波に対しても希望を与えてくれないリバイアサンか?

それとも、平易で正直な虫か?

その囁きがどこへ導いてくれるのか見届けようではないか、アウラッシュ。もっと深いところへ行こうではないか、シイ・ロ!

このまま深遠まで行こう、姉妹達よ。

IX: 取引

IX: 取引 5

1:9節 — 取引

お前はアウラッシュ。オズミアムの継承者。

古代の船のむき出しになった船体の上に立つ。郷地の深部の押し潰すような圧力、猛烈な熱に身をさらして立つ。お前達はここで息絶えるべきだ。だが、私の意思で生かしてやっている。

私はユル。正直な虫だ。

私の道を見ろ。私がどれだけ移動しているかを。私の重々しい力を見ろ。私は長くて螺旋を描くように体を巻いている。見ろ。この顎を、収めた羽を。私の体と共存する巣を見ろ。私は実り豊かだ、アウラッシュ。私は命の始まりであり、終わりである。

エイル、ソル、ユール、アッカを見ろ。高潔な虫達だ。我々を見ろ。そして、我々こそが善であると知れ。

何百万年という時間、我々は深遠に閉じ込められて暮らしてきた。星の向こうから郷地に生命を呼び込んだ。その生命が絶滅に抗う可能性を願って。永遠のような時間、お前達が来るのを待っていた... 我々の親愛なる宿主達よ。

お前の前に冷酷なリバイアサンが立ちはだかる。天空の力が立ちはだかる。お前達を暗闇の中に叩き落すだろう。お前達の可能性を恐れ、月の並びを変えてお前達を溺死させようとした。

王子達よ、手を貸そう。お前達1人1人と取引したい... 共生の取引を。

我々の子供達を、新しく生まれた幼虫達をその体内に取り込め。さすれば、お前達は永遠の命を授かるだろう。さすれば、その脆い体に力を授かるだろう。己の意思の通りに力を出せるだろう。そして、この世界の不完全な部分を見つけろ。不正な部分を。不自由な部分を。お前にはそれを修復する力が授けられる。たかが法則に縛られるな。

ただ、王子達よ、それと引き換えに欲しいものがある。

己の本質に対する永遠の服従。アウラッシュ、不死となった暁には、子孫のために探索すること、調査することをやめてはならぬ。シイ・ロ、不死となった暁には、己の強さを試すことをやめてはならぬ。サソナ、不死となった暁には、狡猾さを捨ててはならぬ。

もしやめてしまえば、お前達は虫に食われるだろう。そして、王子達よ、お前の力が大きくなるにつれて、お前の虫の食欲も大きくなる。

だが、アウラッシュ、我々は永遠を約束しているのだ。宇宙を変えられるチャンスを。己の種族に永遠をもたらしたくはないのか?

私と取引しろ。我が肉がお前の聖体とならんことを。

X: 不死の者達

X: 不死の者達 5

2:0節 — 不死の者達

我々は虫。お前の神であり、希望だ。我々は契約を交した。お前は永遠のアウラッシュ。我々はお前と共存する。お前が体内で感じる食欲ほどに、愛や願望ほどに、その手に握っている武器、その喉の中の言葉ほどに、我々はお前に近しい存在となる。

こんな陰気な場所はもうたくさんだ。お前も同じ気持ちだろう?

お前の船に幼虫を乗り込ませた。お前の種族へ戻れ。オズミアムの法廷と水素の泉で、骨の野原と星の終焉で吉報を知らせろ。この世界はお前にひれ伏すだろう。

我々の子供との共生を拒否する者がいれば、そいつらを見せしめにしろ。巨大な波がやってくるのだ。種族を全滅させずに、救える者だけを救え。

虫はお前の体に力を与える、アウラッシュ。王へとその身を変えた時、どんな名を名乗る?

アウリックス。「長い思想」という意味だ。いい名だ。

XI: 征服者達

XI: 征服者達 5

2:1節 — 征服者達

サソナが母へを身を変え、サバスンと名乗り始めた。お前の鋭い知性は喜ばしい。

何百万年もの間、リバイアサンは我々をここに閉じ込めた。奴は天空の遣い。宇宙の隷属の哲理だ。天空は恐ろしい偽りに基づいて文明を撒き散らす。正しい行いで苦痛を回避することができるという偽り。偽の規則で終末の美しい論理が否定されるという偽り。

水を燃やそうとするかのようだ。現実世界の本質とは正反対。剥奪と競り合いはどんな世界でも起こっている。深遠には、虐げられる者はいない。我々の情熱は自由にこそある。宇宙が終末の自作の栄光を達成するために我々は存在する。

戦争は続く。間もなく郷地を飲み込むだろう。

我々の幼虫を使って強いナイト、膨大な数の戦士を作り出したのは賢明だ。お前の軍力が優れていなければ、タオックスは水素の泉に撤退などしなかっただろう。だが、故郷を取り戻すだけでは足りないと分かっているか?

郷地には511の種族が住んでいる。そのうち、1つくらいはお前達をこの世界から飛び立たせるテクノロジーを持っているはずだ。

XII: 深遠の外へ

XII: 深遠の外へ 5

2:2節 — 深遠の外へ

シイ・ロがナイトへと身を変え、シブ・アラスと名乗り始めた。征服するのが好きだ。そうだな?我々もお前の働きを見るのが好きだ。郷地のほぼ2%が我々の支配下に落ちた。お前の種族は虫との共生を選んでいる。

朔望が終わった。神の大波が2年以内に襲ってくるだろう。

我々の機関が、タオックスと生き残った反乱軍がカハーン・アトールへ撤退していったと言っている。郷地の種族を召集して、お前に立ち向かおうと考えている。リバイアサンの遣いは我々を郷地に閉じ込めるために船や原動力の破壊に必死になっている。

船を造れないなら、船になればいい。

カハーンの砦を圧倒しろ。全員始末するのだ。お前達の働きを通し、我々は空間を引き裂き、軌道へ出るために必要な論理を手に入れよう。

現実世界はうまい、指揮官よ。共に味わおうではないか。

XIII: 天空へ

XIII: 天空へ 5

2:3節 — 天空へ

よくやった、アウリックス。お前の虫が育っているのを感じるか?お前の意思が法則を歪め始めているのを感じるか?

時々、お前の中に悲しみを感じる。長い思想を持つ者よ、自分が神聖で雄大な使命を執行していることを理解するのだ。存在すること自体が存在するための足掻きだ。最後の無条件の勝利を手に入れてこそ、宇宙を完全な形にすることができる。お前の戦いは神聖なものなのだ。

我々は郷地の核から解き放たれた。サバスンの刃を飛ばす準備もできた。シブ・アラスが勝利したことにより、カハーンに打撃を与えることができた。これで不動の軌道へと行ける。見ろ。我々は契約をしっかり守っている。

郷地には我々の未来はない。だが、その月に行けばいい人生を歩めるだろう。共に昇ろう。

XIV: 52個と1個

XIV: 52個と1個 5

2:4節 — 52個と1個

吉報だ。郷地の52個ある月には、今まで見たよりもずっと洗練された、宇宙飛行のテクノロジーを持つ文明が存在する。タオックスの船が大きな氷の月に逃げていった。6本腕の骨張った頭足動物が氷の都市を建てて住んでいる。サバスンがアンモナイトと命名した。タオックスをかくまうつもりだそうだ。馬鹿共め。

彼らの希望と夢に訴えかけたが、全く聞く耳を持ってくれなかった。つまり、彼らは既に幸せで嘘を吹き込まれているということだ。腹立たしい。そして、我々は計画を練った。

我々の機関は郷地の軌道に53個目の月を検知した。トラベラーだ。天空の神聖なる存在。何が朔望を発生させたのかようやく分かった。

奴らを全滅させろ。奴らのものを奪え。アンモナイトを始末できたら、次はトラベラーだ。

躊躇するな。お前は宇宙の楽園が遣わした偽善の操り人形と戦っているのだ。お前の祖先の仇を討て。

XV: 獲物としての命

XV: 獲物としての命 5

2:5節 — 獲物としての命

何をやっている?

お前の力はその程度なのか?獲物として生まれ、野獣に食われて死ぬのがお前の運命か?

アウリックスは決意を固めきれず、我々を壊滅の危機に晒した。クロマ提督ラフリート率いるアンモナイト艦隊に圧倒され、6番目の月まで追い込まれた。我々はまた世界の核へと掘り下がることで生き長らえることになった。

サバスン。アウリックスの緊張の糸をほぐしてくれ。平和と安定という理想にしがみつくと、心を病むことになると教えてやれ。我々と公平な宇宙との間に立ちはだかる残忍で不当な障害物だと。それこそが、天空がお前達の目を眩ませるために使っていた誘惑の光だ。

戦いこそが不平等を改正する力。宇宙が静寂を求める方法だ。

シブ・アラス、直線的な攻撃ではアンモナイトとタオックスを倒せない。新しい戦略を提案する。軍勢を増やして力を蓄えろ。多数の月にお前の子孫を広げる方法を探せ。

奴らを力で押せないなら、弱点を突くまでだ。

XVI: 剣と血の魔術

XVI: 剣と血の魔術 5

2:6節 — 剣と血の魔術

ようやくか!

好奇心に引かれて戻ってくると思っていた、アウリックス。絶望の中で、アンモナイトは因果関係を超越する兵器を使い始めた。

一体どんな兵器か?どんな機能を搭載しているのか?知りたくはないか?この宇宙には、ただの材料物理学に勝る力があるのだ。

この兵器の源はトラベラー。天空の誘惑の光だ。その効果は捉えにくく、破滅的。

だが、お前にはそれに立ち向かうだけの力がある。サバスンの母達が我々の教義を注意深く聞いていた。アウリックス王よ、お前に深遠は渡さない。その力は我々のもの。お前の神のものだ。だが、その力を印と儀式で呼び出す術を教えよう。

小さき心はそれを魔術と呼ぶかもしれない。

お前は因果関係に縛られなくなった。お前は法則を打ち破る。長い剣で己の子供達を死に追いやるのだ、アウリックス。そして、剣が変わっていく様子をしかと見よ。宇宙がお前を恐れて縮こまるのを見よ。

お前の存在がどんどん大きくなっていく。

もちろん、お前を戦いに駆り立てたのは好奇心だけではないことを我々は知っているぞ、高貴なアウリックスよ。己の死が体内で大きくなっていくのを感じたのだろう。

己の本質に従え。虫が飢えぬように...

XVII: 弱さの節

XVII: 弱さの節 5

2:7節 — 弱さの節

お前は死んだ、若きアウリックスよ。慈悲という犯罪のために、血を分けた妹に裏切られ、命を奪われた。

お前がアンモナイト人工衛星総会に言ったことを覚えているか?「我々は中立の場所で交渉する」。サバスンの魔女達が完全に中立にしてくれた。生き物が再びその場所を掌握することはない。乾いた月の周りの空間には、腐敗による悪臭が漂っている。

これでいいのだ。これが正しいのだ。お前はこれから学ぶだろう。分かるか、王よ?「本物」を建てたいとは思わないか?永遠に続く何かを?

我々の宇宙が、冷たい衰退に向かって流れ落ちている。命はエネルギーを燃やし、腐敗を作り出すエンジンだ。命は自己中心的で馬鹿な規則を作る。倫理性も、命の神聖さも同じだ。

この規則は大いなる目標の妨げになる。完璧で不死の生き物、永遠に続く文明、終わりなき何かを作るという目標を妨げる。

自己防衛できない文明なら、それは殲滅されるべきだ。その力を保持できない王なら、裏切られるべきだ。物の価値は1人の美しき権威者のみが決定できる。その物の存在する能力、存在し続ける能力、生存のためにその存在を変化させる能力を基にして。

この権威者に反対する者は不敬で不誠実だ。お前の祖先が体験した苦悩と恐怖が、この真実を否定する天空の嘘から飛び出す。

お前の祖先は最も厳しい状況を生き抜いてきた。そして今、お前がそのような状況を作り続けるのだ。お前の妹達に対しても。お前の子供達に対しても。サバスンの裏切りは、お前に贈られた最高の贈り物。

お前の体はなくなったが、お前は耐え抜いた。己の力によって作り出された嚢胞の宇宙、お前の玉座の世界にいれば安全だ。

アウリックスよ、この日を境に、お前とお前の妹達は死を生き抜いたことになる。己の玉座でその命を絶たれるまではな。

お前の妹達がアンモナイトへの進撃を続ける中、神の大波が郷地を破壊する。何兆という命が奪われるだろう。だが、生き残った者達は忘れはしない。生存者の子孫は対策を立てながら次の朔望を待っているだろう。

お前が物質の宇宙に戻る時、これを胸に目標を完了しろ。

タオックスは乾いた月にいなかった。お前を笑っていることだろう。

XVIII: リバイアサンの再来

XVIII: リバイアサンの再来 5

2:8節 — リバイアサンの再来

リバイアサンが再びその姿を見せた。

年老いた導師がアンモナイトが故郷とする月へ向かって移動している。クロマ総督ラフリートとそのエリート戦士が共に移動している。ラフリートはその世代の英雄。アンモナイトで最強の戦士だ。艦隊の統率のとれた素早い動きでシブ・アラスを翻弄していた。だが... 神聖なるリバイアサンの守護に回ったために、艦隊の動きが鈍りだした。

年老いた愚か者と話そうか。

++破滅。悲哀と破滅!—
—小魚がいなくなった。アンモナイトが荒廃した。++
++我々のトラベラーの働きが台無しになった。—

—アウラッシュの妹達よ、目を覚ませ。++
++お前達を化け物に変えたのは誰だ?波を召喚したのは誰だ?—
—和解せよ。我と共に黄金の再生をしよう。++

我々は反論する、アウリックス。この質問に答えろ。リバイアサンがお前の種族に何をしてくれた?お前に不死を与えたのは、お前を束縛から解放したのは誰だ?お前が宇宙に関して投げかけた質問に、説教ではなく、真実で答えたのは誰だ?

サバスンと和解しろ。クロマ提督を潰せ。アンモナイトの海を煮えたぎらせろ。リバイアサンを魔術で始末しろ。

道が切り開かれたら、トラベラーの食い方を教えてやる。

XIX: 遠征軍

XIX: 遠征軍 5

2:9節 — 遠征軍

終わった。エイルとユルがリバイアサンの死骸を貪っている。シブ・アラスはクロマ総督の動かなくなった死体のために聖堂を造った。我々の下では、サバスンの毒がアンモナイトの故郷の海を黒く染めている。奴らの叫びで虚無が満たされる。

トラベラーは逃げた。

理解したか、アウリックス?この秘密にゾクゾクしているか、サバスン?この真実の鋭さを味わっているか、シブ・アラス?美しい形状が見えるか?

アンモナイトは現実世界のほんの一部。偽りの環境で存在していた。自分達を幸せと思い、優しい嘘と甘い偽典で囲い込んでいた。そして、「我々は平和と善を愛し、何も傷つけることはない」と豪語した。

奴らの黄金時代は疫病だ。

生の信念を突き進めるために何もしなかった!己の世界に浸って安全でいることばかりを求め、時間、物質、思考を燃やすだけだった。己を死から遠ざけて役立たずの安定に後退していった。宇宙を最終の完璧な形に削る手伝いができたというのに!

そして、深遠で苦しむお前の種族は、お前はアンモナイトなどよりも存在するに相応しい種族となった。お前はそれを証明してみせた。

空を見上げろ。大きな分離が見えるだろう。宇宙戦争の戦線だ。我々は虫。お前の神。だが、我々は深遠ではない。ただ深遠の中で動いているだけだ。お前も深遠の中で動く存在となる。深遠を崇め、研究し、どこまでも付いて行け。

何千年という時間に思考を向けるか、アウリックス?宇宙を開放するために己の意思を曲げ、我々と共に天空と戦うか?

我々には強い戦士が必要だ。遠征してくれる戦士が。一緒に宇宙を救ってくれ。全ての希望を破壊しようとする悪しき存在の殲滅に手を貸してくれ。お前はこの使命を果たすと誓いを立てた。虫の契約を交わした。

お前はタオックスを倒すと誓いを立てた。どこに隠れていようとも。

XX: ハイヴ

XX: ハイヴ 5

3:0節 — ハイヴ

我々という存在。そうなることのおぞましき美について話そう。

旅の始まり。空洞の月に乗って星から星へと移動した。アウリックスはこう言った。豊かな肉に撒かれた種ほどに数多く、肥沃な存在になれ、と。そして、我々の数は爆発的に増えた。シブ・アラスはこう言った。豊かな肉にできる腫瘍ほどに飢えて反抗的になれ、と。そして我々は疫病になった。サバスンはこう言った。死を貪れるように虫の毒を飲め、と。そして、我々は貪った。これは我々の革命だ。

アイア!我々はこうして我々になった。

母であるウィザードが番いから、または自分自身から生を授かる。ウィザードから子供達が、子供達からスロールが、生存者から争うアコライトが生まれる。戦って生き残れば、虫の飢餓を満たすことができる。そして、飢餓を満たされた虫からナイト、ウィザード、プリンスが生まれる。

それが我々だ。我々の目的は解放。我々の大いなる使命は自由の崇拝と称賛。我々の大いなる飢餓は、束縛されるものを追いかけて食らい、貪り尽くすことで解放する。アイアット。それが我々だ。我々はハイヴだ。

XXI: 切り込み

XXI: 切り込み 5

3:1節 — 切り込み

アウリックスは言った。妹達よ、我らが子供達は多数の月に散り散りになり、我々は太陽と太陽の間の冷たく暗い空間に住んでいる。何を食えばいい?どうやって話せばいい?

サバスンが答えた。アウリックス、我が兄、我が王よ。我らが神である虫によって切られた傷を調べた。汝の死と復活に関しても調べた。これら2つは同じものだ。切り込まれた空間を通して死と道が広がる。我々が鋭くなるまで、剣と血の魔術を行おう。そうすれば、己の切り込みに足を踏み入れられるかもしれない。

だが、シブ・アラスは言った。姉よ、私は既に鋭い。見ろ。私の剣の切り込みは他の空間につながっている。そして、月の間に切り込み、緑色の炎と歓喜の叫びを発生させて見せた。

剣の空間で3つの王国が膨らみ始めた。それらはアウリックスの凝視であり栄光だった。サバスンの狡猾さと知識だった。シブ・アラスの勝利と力だった。これらの王国は我らが主の心と虫から作り出された。これらは我らがハイヴによって神聖化される空間全てに隣接していた。話す声や食い物がこれらの空間を通って行った。どの月も密接に位置していた。

アウリックスは言った。私は死んだ時、ここに行き着いた。我々の玉座をここに建てよう。我が名はアウリックス。最高誘導者。死の印を付けよう。そして、我が玉座にオズミアムを刻もう。

XXII: 聖戦

XXII: 聖戦 5

3:2節 — 聖戦

この離散の時代、アウリックス、サバスン、シブ・アラスとの間で戦争が起こった。

サバスンは言った。兄、アウリックスよ、私の裏切りを許すな。乾いた月で私がしたことに対し、復讐を遂げるがいい!そして、アウリックスはサバスンに戦争を仕掛けた。深遠を称えて。その間にシブ・アラスが立ち入った。そして、こう言った。やめろ。さもなくば私が汝らを倒す。戦争は私の得意分野。私は汝らよりも強い。

これが3人の崇拝のし方だった。

2万年もの間、複数の月に渡って戦いを繰り広げ、お互いの剣の空間の深海の平原で、稲妻の城で戦った。そして、死を迎える練習をするために幾度もお互いの命を奪い合った。

それがお互いに対する愛だった。

ようやく、多数の月が多数の世界にやって来た。生に対する戦いを勃発させる時が来た。アウリックスは言った。私は審判を設立させる。この審判に足を踏み入れる者は私に挑戦する許可を与える。私の審判は聖戦とする。この場所では、神より授かった剣と血の魔術を磨ける。

サバスンもこれはいいアイデアだと思った。そして、聖会と呼ばれる審判を作った。シブ・アラスは言った。私の審判はこの世界。戦争がある場所全てが私の審判だ、と。

XXIII: 燃料もなく燃える炎

XXIII: 燃料もなく燃える炎 5

3:3節 — 燃料もなく燃える炎

今日、妹の命を奪った。

妹はこの星に、そこに住む命の全滅を見届けるために来た。クグは強力な力を持ち、その艦隊は近隣の4つの星を守る。群れをなす動物として、クグは忠実で頑固だが、柔軟さも持ち合わせている。

何百万年という進化の中で、クグはウィルスに感染した。この狡猾なウィルスは、本体の遺伝子情報に自分の情報を刻み込み、クグが巨大な固着性のある顎の獣に手足を捧げるようにしている。クグはこの獣を崇拝し、神として称えている。ウィルスはクグの細胞を卵へと変え、その卵から出てきた地面を這う奇妙な生き物はやがて蛹になる。顎の獣の腹の中で生きるために。その代わり、顎の獣は甘い蜜を出してクグに飲ませ、輝かしい未来を語る。

サバスンとその子供達は顎の獣からクグを解放した。クグを存在という概念から解放した。だが、サバスンがクグの箱舟を追跡している時、私が介入してサバスンの戦艦を一部の従兵共々蒸発させた。破滅の跡にしばらく留まり、脇をがら空きにしていたサバスンを罰したい。

このクグという種族は私達と同じだ。共生関係に縛り付けられていた。

私は喜びと悲しみを感じる。この感情は山のように大きい。私の体はちっぽけだが、私の心は宇宙ほどに大きいからだ。クグという種族全体が体験し得た喜びや怒りなど、私の知る喜びと怒りにしてみたら取るに足らない。

多くの命を、この百年だけで18もの種族の命を奪ったから、悲しみを感じる。そして、同じ理由で喜びを感じる。これだけの数の汚染を始末したという喜び。始末して、宇宙をきれいな状態に保ち、最終形状に向けて動き出せるようにしたという喜び。我々は大きな進展を遂げている。寄生虫を物質世界から除去している。寄生虫でなければ、命を奪うことなどできなかったはず。今でも存在し続けているはず。

その最終形状とは何か?燃料もなく燃える炎。永遠に燃え続ける炎。死を殺し、答えになっている質問を問う。我々はそれにならなければならない。

私の虫は大きく成長し、相変わらず腹を空かせている。いくつもの世界で虫の空腹を満たしている。私の天文学者によると、虫は深遠を感じ取れるという。我々は深遠に向かって破滅の道を作っているのだという。

もうすぐ、喜びと悲しみが同じものになるだろう。愛と死が同じであるように。

XXIV: 叫び

XXIV: 叫び 5

3:4節 — 叫び

なんてことだ!

サバスン!シブ・アラス!妹達よ!
我々は裏切られた。永遠を生きることなどできない。

我々の力は種族を根こそぎ消し去る。殲滅した種族の燃えくずから上がった煙を吸い込む。
これが、虫の神と交わした契約だ。虫が我々に力を与えてくれる。
だが、この力を使うたびに虫の飢餓が大きくなる。
その飢餓を満たせなければ、我々を内側から貪るだろう。

これまで306もの世界を滅ぼしてきた。
そして、今はっきりと分かったことがある。

虫からもらう力よりも、虫が感じる飢餓の方が大きくなっている。釣り合いが取れなくなっている。
我々は己の本質に従うという誓いに縛られている。永遠の探求、永遠の狡猾さ、永遠の征服に。
だが、妹達よ、そうすることで我々は虫の飢餓を満たしている。

その飢餓を満たせば満たすほど、虫の飢餓は膨れ上がる。腹が空くスピードも速くなる。

妹達よ、もうすぐ我々は強大な力を得られるが、その代わりに虫の飢餓も計り知れなくなる。
我々の力だけではその飢餓を満たしきれない。
我々は食われてしまう。

どうすればいい?

XXV: ダカウアの指令

XXV: ダカウアの指令 5

3:5節 — ダカウアの指令

艦内に告ぐ。

境界防衛隊に召集をかける。次の命令があるまで待機。60度の吸収水に腺を浸すか、不服従の徴税を即時に受けよ。

ダカウア陸軍省がオンラインになった。

放射期989年3路、ダカウアの巣の依頼人が星間航行の船を回収した。船体の同位元素によると、船の建設は2万4千年前。郷地システムがエクメーネと音信不通になった頃だ。

意味論の急上昇EI—{}—~プラーガ~

雇った探検家[使い捨てクラス]が、船体の奥深くに人口冬眠状態の生命体を見つけた。初期のハイヴ種族の1人、タオックスであるという。会議中、タオックスはアンモナイト文明の崩壊を証明する記録と、ハイヴの動機、生態、指導者に関する貴重な情報を提供してくれた。

負の強化 [爆弾.axon]—{8X8}—苦痛&

この百年間、エクメーネ状態軍の境界防衛隊は17に及ぶ世界でのハイヴの侵略阻止に失敗している。エクメーネの全種族も全滅の危機に直面している。

正の強化 [報酬.axon]—[11xvv2]—刺激%

指導者の排除。決定の見送り。ハイヴに対する勝利のために、ダカウア戦略声明を宣伝。

ハイヴの上層司令部はアウラッシュ、サソナ、シイ・ロ。

全力でこれら3体を排除。ケイドメートルの使用を許可。

標的が姿を現したら直ちに始末しろ。ハイヴの結束を崩せるだろう。ハイヴに対する完全勝利は、ハイヴの全滅を以って達成する。

衝動の成立—{}—~インドーラ~立証人

XXVI: 星から星へ

XXVI: 星から星へ 5

3:6節 — 星から星へ

緑色に燃える空の下、アウリックス王の玉座の世界で我々の主達が抱き合っている。

我々ハイヴは、サバスンがシブ・アラスの腰に手を置き、シブ・アラスがアウリックスの腕をつかみ、アウリックスがサバスンの肩に手を置く様を見ている。3人は大きく、怒りの力で燃えている。だが、この抱擁は弱点だ。我々は弱点が嫌いだ。

これまで主達に嫌悪を持ったことはない。主達は我々に背を向けたのか?我々ハイヴの領域はどんどん小さくなっている。

「私はもう駄目だ」とサバスンは言った。「戦略を立てても、我が虫の飢餓を満たせるだけの戦いを起こせない。そして、努力すればするほど、虫の飢餓が大きくなる」

「私は殺戮を繰り返す」とシブ・アラスは言った。「だが、激しく戦うほど、我が虫の要求は大きくなる。私ももう駄目だろう」

「エクメーネの戦いの天使達に何度も命を奪われた」とアウリックスは言った。「己の身を守るために力を使わぬよう、宇宙に出て行きたくない。我が虫はその飢餓から私の魂に食らい付いている」

これが我々の遠征の末路か?我々は存在する価値のないハイヴか?

シブ・アラスが頭を下げた。「退却し、力を蓄えるべきだ」

サバスンが戸惑いの敗北で目を閉じた。「どうすればいいのか、虫の神に聞いてみよう」

だが、最終形状の美しさを誰よりも知るアウリックス王は妹達に向かって吼えた。「何も学ばなかったのか?我々の目的を拒絶するのか?我々の行いは殺戮、戦いと力を通した行いのみ。それが我々が遣える最終権威者、威厳ある権威者だ。それに背を向けるなら食われても仕方がない。食われてなるものか!我々の本質に従うのだ。先を見通し、狡猾で、強くあるべきだ。虫の神より授かったこの力を、この挑戦を受け入れ、存在し続ける方法を見つけるのだ!」

「だが、虫の飢餓をどうやって満たす?」とシブ・アラスは聞いた。

「ある」と狡猾なサバスンは言った。「方法がある。だが、エクメーネの命を何十億と奪わなければうまくいかない。どうすれば奴らを倒せる?」

奴らの力をねじ伏せられないのなら、奴らの弱点をつけばいい」とシブ・アラスは言った。「だが、奴らは物質と物理法則を司る」

「方法がある」とアウリックス王は言った。「だが、大きな力を要する。1人では引き出せないほどの力を」

「なら、私を殺せ」とシブ・アラスは言った。「そして、その血の魔術で、私ほどの強者の命を奪うことで証明される力を使え」

そして、アウリックス王は剣を振りかざし、シブ・アラスの首を切り落とした。

「私を絞め殺せ」とサバスンが言った。だが、その背中に剣を潜ませていた。「その血の魔術で、私ほどの頭脳を持った者の命を奪うことで証明される狡猾さを使え」

だが、アウリックスはシブ・アラスのスピードと力を使い、サバスンに全く動く間を与えず、首を切り落とした。アウリックス王は最高誘導者。死の地図で誘導する者。

2人は真の死を迎えた。剣の世界で死んだからだ。

そして、アウリックスはアッカと呼ばれる虫に会いに行った。

XXVII: 天空を食う

XXVII: 天空を食う 5

3:7節 — 天空を食う

緊急指示。

全ての軍事部隊に召集をかける。120度の戦闘または飛行コードに腺を浸せ。さもなくば我々は壊滅する。

エクメーネ危機議会がオンラインになった。

艦内に告ぐ。

放射期990年0路、ハイヴが公転方向の前線中に圧倒的な反撃をしてきた。防衛線、市民軍、ショック艦隊から総死亡数が報告されている。220年以内にエクメーネの完全な崩壊、絶滅が予想される。

警戒の急上昇EI—{}—~出陣~

オリックスまたはアウラッシュと呼ばれるハイヴの指導者は、因果関係を超越した疫病兵器を使い、エクメーネ軍を感染、滅亡させようとしている。兵器は個体を標的とする。標的をさらった後、不可解で物理に反する能力を使い、ハイヴの従兵と変化させて解放する。

エクメーネの依頼人は直ちに経済的な資源、認識できる資源を全て防衛手段に捧げよ。

屈せず戦え。ここでハイヴを食い止めなければ、我々の銀河が食いちぎられてしまう。

衝動の成立—{10x10}—~アバヤード~猛戦士

XXVIII: 形状の神

XXVIII: 形状の神 5

3:8節 — 形状の神

これはオリックスが邪神となった儀式。このように事が運んだ。

剣の世界の冷たい奈落で、アウラッシュ王は緑色の炎に包まれて歩いた。空を歩いた時、空が振るえて足元で凍結した。王は秘密を司る虫、アッカのところまで歩いた。真実が偽りに変わるまで、真実を拒絶し続ける虫。

「アッカ、我が神よ。秘密の虫よ。我が名はアウリックス。ハイヴ唯一の王。秘密を受け継ぐために来た。汝と同じ、深遠の秘密の力を授かりに来た」

「我は秘密を与えることはしない」とアッカは答えた。その声はコード化されていた。

「いや」とアウリックスは言った。「与える必要などない。与えるのは天空のすること。汝は深遠を崇拝する。必要なものは取れという深遠を」

アッカは何も言わなかった。この真実を否定すれば、それが偽りになるかもしれないからだ。

「だが、汝は我々に幼虫を与えてくれた」とアウリックスは続けた。「そのため、今虫が我々を蝕もうとしている。己の力で取ったのではなく、与えられたものだからだ。ワシはここで、必要なものを汝から取る必要がある。我が神である汝から」

アッカは言った。「お前にそんな力はない」

だが、それは偽りだ。アウリックスは妹達の、サバスンとシブ・アラスの命を奪い、2人を殺したことによって剣と血の魔術を得た。

最高誘導者のアウリックスは、その剣、言葉で神に切り付けた。アッカを切り刻み、その死体から深遠を呼び出す秘密を得た。アウリックスはこの秘密を石版に書き記した。この石版を破滅の石版と呼び、腰に付けた。

そして、アウリックスは言った。「これで深遠に呼びかけることができる。美しき最終の形状に。ワシは形状の神になる。我々の運命の秘密を全て解き明かす」

アウリックスの深遠への呼びかけはここには記録されていない。だが、アウリックスが戻った時、「ワシは邪神オリックス。命を奪い、自分のものにする力を司る」と言ったという。

そして、オリックスは宇宙に出て行き、石版を使ってエクメーネと戦った。虫の神は大いに喜んだという。

XXIX: 破滅に刻まれたもの

XXIX: 破滅に刻まれたもの 5

3:9節 — 破滅に刻まれたもの

オリックスは100年に渡ってエクメーネと戦争をした。その100年の終わりで、オリックスはフラクタルの輪でエクメーネ議会を倒した。その血からシブ・アラスが現れてこう言った。「私は戦争。汝は戦争を使って私を呼び戻した」

親愛なるシブ・アラスが現れ、オリックスは喜びを感じた。エクメーネは悲しみのあまり嘆いた。

そして、オリックスとシブ・アラスは40年に渡ってエクメーネと戦争をした。その40年の終わりで、オリックスはダカウアの巣に言った。「聞け。ワシは妹、シブ・アラスが妬ましい。息の根を止める手伝いをしてくれ」。エクメーネは自暴自棄になり、同意した。

だが、オリックスは最初からダカウアの巣を罠にはめるつもりでいた。この時、ダカウアの巣は全滅した。その灰から悪賢いサバスンが現れ、こう言った。「私は狡猾。汝は狡猾さを使って私を呼び戻した」

親愛なるサバスンが現れ、オリックスは喜びを感じた。エクメーネは虚無へ逃げて行った。

そして、3人は1000年に渡ってエクメーネと戦争をした。エクメーネは1人残らず絶滅した。彼らが存在した記録はこの書以外にない。この書と消息不明のタオックスの記憶にしか残っていない。

サバスンは言った。「邪神オリックスよ、我々の虫の空腹はどうやって満たせばいい?私の計画を実行したか?」

オリックスはハイヴに言った。「ワシは宿りの神。我が法則はこうだ」

スロール、お前達は爪を立てて叫び、動くものを始末しろ。虫を食わせるだけの血を流し、さらに繰り返して己の成長の糧を得ろ。残りはお前を指揮するアコライトへ献上せよ。

アコライト、戦闘でスロールを指揮しろ。虫を食わせるだけの血を流し、さらに繰り返して己の成長の糧を得ろ。己が指揮するスロールの貢ぎ物を受け取り、残りはお前を指揮するナイトやウィザードへ献上せよ。それが、お前のハイヴへの貢献。

ナイト、ウィザード、戦闘で己の部下を指揮しろ。虫を食わせるだけの破壊を呼び、さらに繰り返して己の成長の糧を得ろ。己が指揮する部下の貢ぎ物を受け取り、さらに別途貢がせて己の目的のために使え。だが、受け取る量が多過ぎれば、仲間がお前を殺してその力を奪うだろう。残りはお前が遣える亜空間ハイヴへ献上せよ。

亜空間ハイヴは、十分な貢ぎ物を集めて冥界に入ることを許されたハイヴ。亜空間ハイヴはそのさらに上の位のハイヴに貢ぎ物をする。

こうして力が貢がれる。階級の一番上まで。サバスン、シブ・アラス、そしてワシの空腹を貢ぎ物で満たせるように。余った分は虫に食わせるか深遠の研究に使われる。こうして全ての虫の飢餓が満たされる。我々の遠征が続く限り。

これがワシの法則。ワシが破滅にそう刻んだ。アイアット。

XXX: 黄金の切断

XXX: 黄金の切断 5

4:0節 — 黄金の切断

怒り!

オリックスの怒りを見よ。1万年もの間渦巻いているオリックスの怒りを。黄金の切断を見よ。タイシベスの崩壊、時代の終わりを。骸骨のドラムを叩くようにタイシベスの世界を叩き、我々の黒き戦いの月が銀色の軌道とキラキラ光る星の巣に激突するのを見ながら歓喜の雄たけびを上げる。その混沌の中で、タイシベスの太陽カラスのヒナは丸まり、日の目を見ることなくその命を終える。

オリックスは、玉座の世界で10回行ったり来たりする。

1回目で、クラグールはタイシベスの世界を汚染するために呪われた者を送り込む。

2回目で、タイシベスは我々の月と戦うために戦闘機と兵器艦を出す。

3回目で、オリックスのウォープリーストが参戦し、勝利する。虚無を炎で燃やし、大地を灰で埋め尽くす。

4回目で、対のナイト、メンゴールとクラードゥグがカラスの橋へ赴き、10年間その上に立ってタイシベスを倒していく。

5回目で、タイシベスのカラス女帝が橋へ戻り、その鋭い爪で月を切り裂き、そこに住む種族を殲滅する。

6回目で、オリックスはこう言う。聞け、カラス女帝よ。ワシの石版に書かれている最後の真実の形状を説明してやろう。そして、オリックスは黒い炎で燃え上がる拳を突き出し、傷でカラス女帝を飲み込む。

アイアット!オリックスのみが、この力を、この宿る力を知っている。

7回目で、完璧なカラスがオリックスの傷から出てきてその翼をタイシベス中に広げる。そして、タイシベスの子供は二度と生まれなくなった。完璧だ。オリックスの意思を遂行する完璧なカラス。

8回目で、タイシベスは言った。聞け。お前は略奪者。この世界を汚す悪だ。何故命を奪うのだ?我々は銀色の軌道と黄金の星の巣を作った。我々は卵を孵化させた。我々はいい物を作り出した。我々の服は質がよく、食べ物も有名だ。女帝はその羽で神をくすぐり、笑わせることもできた。

9回目で、オリックスは言った。何を生かして何を生かさないかを決定するこの力、存在し続けるためのこの力こそが唯一の神だ。これがお前の神。くすぐるなど戯けのすること。

10回目で、タイシベスは絶滅する。

そして、オリックスは言った。聞け、妹達よ。我々が何を達成したか分かるか?深遠の端まで征服した。ワシが深遠を呼ぶ時、深遠はワシに囁きかけてくれる。ワシを導いてくれる。とうとう来たな、中に入れ、と言っている。

ワシは中に入り、深遠と話す。

XXXI: 戦いから生まれた波

XXXI: 戦いから生まれた波 5

4:1節 — 戦いから生まれた波

オリックスは玉座の世界へ降りて行った。奈落の中に出て行った。石版が足元の石のようになるよう、1歩進むごとに石版を1つ読んだ。

オリックスはそのまま進み、祭壇を作ってまだ生まれていないオーガの準備をした。深遠に呼びかけ、こう言った。

汝が空にいるのが見える。汝は波。波は戦い。そして、戦いは波。ワシが汝のために用意したこの体に入れ。

そして、とうとう現れた。深遠そのものが。

XXXII: なんと雄大だ

XXXII: なんと雄大だ 5

4:2節 — なんと雄大だ

オリックス。我が神、我が友よ。肩の力を抜け。アーマーを脱ぎ、剣を置け。大きな荷が圧し掛かるその肩を揉んで、寛げ。ここは命の場所。平和の場所。

外の世界で、我々はシンプルかつ真実の質問を問いかける。お前の命を奪っていいか?お前の世界を引き裂いてもいいか?そういった質問だ。真実を述べてくれ。私が問わなければ、誰かが私のために問うだろう。

そして、他は我々を悪と呼ぶ。悪!悪とは「社会的に不適応」という意味だ。我々は適応性そのものだ。

ああ、オリックス。どうすれば分かってもらえるのか?世界は彼らの愛する法則の基に造られてはいない。基になっているのは友好関係ではなく、相互利益だ。平和ではなく、いかなる手段を用いてでももぎ取る勝利だ。宇宙は絶滅と殲滅で成り立っている。千も存在する庭園の世界を燃やすガンマ光線で、幼い太陽を食らう単一性の雄たけびで成り立っている。生命が生きるということなら、全ての終焉も生き残れることがあるなら、それは笑顔ではなく、剣によって可能になった生存。穏やかな場所ではなく、厳しい地獄。人工楽園の腐った沼地ではなく、たった1人の最高権威者、唯一の裁判官、他に類を見ない力の冷たく厳しい自己確認の真実。つまり、いかなる犠牲を払ってでも保守する自己の存在だ。彼らが「文明」と呼ぶ偽り、停戦、遅れを取り払えば、この美しい形状だけが残る。

全てにおいて、その運命がこの形状に作られている。衝突を経て。1つの応用をもう1つと対立させる試練。世界はこのように変わる。1つの道がもう1つの道と合流する。彼らは武器を置き、会話と貿易をする。だが、彼らは異議を唱え始め、お互いに願い出た。無意味な存在ではなく、意味のある存在になる権利に対して。最終的に何になるべきか、宇宙はこうして決めている。

雄大だ。それだけが唯一真実と言える。

そして、それが私自身だ。

XXXIII: 怪物はいつ夢を見るのか

XXXIII: 怪物はいつ夢を見るのか 5

4:3節 — 怪物はいつ夢を見るのか

私は道を歩いている。父と話すため、太陽系儀のところへ向かっている。そして、音が聞こえ、私は振り返る。妹達が後ろにいる。道を剥がしている。巨大な剣を、処刑するかのような剣をてこのように使い、道から石を掘り出している。石には多数の文字が彫られている。石版のようだ。石の下の土は虫で溢れかえっている。

追いつかれる前に太陽系儀に辿り着く必要がある。私は走り始めた。だが、すぐに何かにつまづいた。父だ。父は足を出して私をつまづかせた。そして私の角を掴み、顔面を地面に打ち付けた。あまりの激痛に虫を吐き出すところだった。

「心の準備ができていなかったのか?」と父は言った。光線ゴーグルを付けていた。稲妻を伴う嵐や炎上する海を見る時、目を守るために使っていたキラキラ光るゴーグル。父の目が3つとも私を映していた。「太陽系儀に来て私と話せるのはお前だけだった。お前を妬むとは思わなかったのか?お前に反抗すると思わなかったのか?」

私は生後2日しか経っていなかったあの頃のように泣き始める。そして、こう言った。父君、私の味方になってくれるのではなかったのですか?あなたの元にいれば私は安全ではなかったのですか?だが、父は拳を見せ、自分を信じた私を笑う。私はどうして安全だと思ったのだろうか?父はその拳の中に黒い太陽を握っている。父は私の喉を押さえ、黒い太陽を私の中に注ぎ込む。

私の顎が父のゴーグルに映る。私の顎が、多数の歯が3つのレンズに映っている。

そして、私は父を食い始める。大きく噛み切り、爪で引っかく。父の脚を食い、腕を食い、ゴーグルと目を食った。父は言った。よしよし。雄大だ。真実だ。

だが、妹達はまだ道を破壊している。私はどうやって戻ればいいのか...?

XXXIV: 知ることは美しい

XXXIV: 知ることは美しい 15

4:4節 — 知ることは美しい

ワシは虚無主義者ではないか、と時々考える。

何かを破壊すること以外、ほとんど何もしない。周りはワシのことをこう言う。素晴らしい文明を持つことができたはずだ。あのオリックスが、あのハイヴがいなければ!奴らは死以外何も信じぬ。

いい物を作りたいなら、破壊不可能なものを作る必要がある。そして、それを可能にするために、全てを破壊する必要がある。

ワシは宇宙が死で成り立っていると知ることができた。知ることは美しい。

だが、どこか奇妙な場所で道を見失った。

サバスンとシブ・アラスは、ワシの石版を奪おうとしている。ワシが深遠と話している間、ワシへの献上を断ち切ったに違いない。親愛なる妹達。ワシを破壊できるだけの狡猾さと強さを持つ者は他にいない。ワシにこんな贈り物ができる者は他にいない。

昔、シブ・アラスの戦いの月で、シブ・アラスの命を奪った。シブ・アラスは月を丸ごと破壊してワシを道連れにした。歓喜で笑っていた。ワシも笑った。月を丸ごとだ!月を丸ごと。無駄な破壊で月を1つ失った。だがこの時、爆発する世界からどうすれば己を守れるのかが分かった。エクメーネと戦うには、必要な知識だった。

月の潮に対する愛よりも、ワシの強きシブ・アラスに対する愛の方が大きい。この償いとして、シブ・アラスの息の根を止める。何度も、そして永遠に。

深遠での探索から戻った時には、玉座を取り戻し、子供を成す。ワシに必要なのはそれだ。

愛し、命を奪う息子達と娘達。

XXXV: 戦争という形の愛

XXXV: 戦争という形の愛 15

4:5節 — 戦争という形の愛

シブ・アラスとオリックスの戦い—
シブ・アラスの言葉—
オリックスの妹—

裏切り。我々はオリックスを深遠の中に置き去りにした。これは、我々のハイヴの権力者としての義務。お互いに戦いを仕掛けるという、弱きを排除し、己を鋭く磨き上げるという義務。

義務。昔、オリックスが剣と血の魔術を得て我らが神、アッカを倒せるよう、オリックスに私の命を奪わせた。その後、私は自分の玉座の奥から出られなくなった。だが、オリックスは、我が兄はエクメーネに戦争を仕掛け、その戦争の中で私を描写した。私も戦争だからだ。そして、私は復活した。

復活。サバスンと私は探索中のオリックスを孤立させる企みを立てた。だが、オリックスと戦っている方が強くなれると心の奥底では考えている。そのため、私はオリックスを描写する。

オリックスの描写。

オリックスに見られた者は、目を逸らせば自分が消えてしまうのではないかと感じる。

オリックスの頭蓋骨の突起部分は腕ほどに長い。その命の道のりで、思考が端から端へ動く。オリックスの紋に、私は血の線を書いた。オリックスが私を忘れないように。

オリックスの牙はどれもが指ほどの精密さ、目ほどの鋭さを持っている。

宇宙の底辺に生まれながらも、掘れと教えられながらも、オリックスは翼を得た。野火の光が翼を通して差し込む。オリックスは教える者。教えられる者にはならない。

オリックスの体には力が流れている。その腱と筋肉はその子供達ほどに強い。オリックスの子供達は、オリックスの力だ。

オリックスは神の大網からできた虫の絹の衣服を着用する。

オリックスの声により、2つの異なる数字が同等になるかもしれない。

私が知る限り、我が兄、オリックスより勇敢な者はいない。郷地で、オリックスは我々がこの宇宙に獲物として生まれてきたことを学んだ。最も脆く、絶望的な存在として。オリックスはこのことを熟考し、それを正す方法を見つけた。我々を強くしてくれた。我々を永遠へと導いてくれるだろう。

我が兄、オリックスは私に愛をくれる。戦争という形の愛を。

XXXVI: 希望を喰らいし者

XXXVI: 希望を喰らいし者 10

4:6節 — 希望を喰らいし者

お前はクロタ。ワシの息子だ。歓迎する。

お前を作るために、多大な力を使った。ワシの裏切り者の妹達と戦い、アッカの骸と戦い、略奪されたワシの審判、聖戦に戻ってきた。サバスンに戦争を仕掛け、その貢ぎ物を台無しにしてワシに二度と楯突けなくした。シブ・アラスを騙し、その貢ぎ物を毒に変えてワシの石版を奪えなくした。ワシの血族を懲らしめ、ワシがハイヴの頂点として、玉座に安心して座れるようにした。そして、子供を成す母を見つけた。

その子供の1人がお前だ。

お前の命も戦いとなる。聖戦で己の地位を勝ち取れ。ワシからは何も与えぬ... ただ、この剣だけはお前の最初の剣として与えてやろう。そして、お前のために用意したこの名前も。

我々は偽りの希望と戦った、クロタ。トラベラーと呼ばれる神を追いかけている。若い命を誘い込んで「家」を造らせる偽りの神だ。この「家」は安全な場所ではない。ワシのハイヴに太刀打ちできぬ。これら「家」は罠だ。若い命を生存の道具、昇華の方法である刃と牙から遠ざける。

トラベラーが消え去って初めて、宇宙は自由にその形を変え、無慈悲な争いによってその最後の完璧な形状に変わることができる。自分以外の何にも頼らぬ形状に。

だからこそ、ワシはお前をクロタと名づけた。希望を喰らいし者と。

ワシには誓いがある、息子よ。忌々しいタオックスに対する誓いが。これはお前に与えるものではない。これはワシが、お前の父が持つもの。

さて、お前の叔母と叔父に会いに行くぞ。

XXXVII: 形状 : 点

XXXVII: 形状 : 点 10

4:7節 — 形状 : 点

見違えたぞ!

既にこんなに成長したか、娘よ。既にウィザードになったか。そんなにも長い間留守にしていたか?お前はイル・アヌークになった。サバスンはお前の才能に喜び、怒っている。お前は支配的な場所を、我々の玉座の世界を描写する原理を11個書いた。お前はアッカが真実を消し去るように、これら原理の1つを消し去ると宣言した。そして、アッカを包み込むことでお前は神になる。ワシのように。

それを試みれば、ワシはお前の命を奪う。または、お前を称える。よくやった。お前の功績を祝うために、この苦い酸を持ってきてやった。

そして、イル・ハラク、お前もウィザードになった。双子なら当然のことか。シブ・アラスが不平を言っていたぞ。お前が自分の玉座の世界に来て自作の歌を歌い、その歌を聴いた者が全て死を遂げたと。剣やブーマーではなく、これからは歌か?

ワシに何を作ってくれた?死のような形をした歯か!ワシの口の中にしまっておこう。ワシに何を書いてくれた?ニカ・ソートの船の航路か!居場所を突き止めてみせよう。

ワシは幼虫を半分に割ってお前達を作った。幼虫は死なず、成長してお前達になった。ワシの剣の名はマインドブレーカー。心を壊すものという意味だが、お前達を壊すことはなかった。

XXXVIII: 死の分割

XXXVIII: 死の分割 10

4:8節 — 死の分割

ある日、オリックスは新しい翼を生やすことにした。自分の虫と奮闘しているところ、場所と場所の間の切り込みで死にかけている双子の娘達を見つけた。

「何をしている、娘達よ?」とオリックスは尋ねた。イル・ハラクとイル・アヌークが深遠に入ろうとしているのではないかと不安に思った。破滅の石版だけがオリックスに足を踏み入れる許可を与えたあの場所に。

「私達は死にかけています、父よ」と娘達は言った。「できる限り、何度も」

「なんとませた子供達だ」。オリックスは新しい翼を振るわせた。「だが、何故だ?」

「亜空間の魂を切り離し、反復して自律的な死性球に統合させる方法を提案します。今のところはそれをオーバーソールと呼んでいます。このオーバーソールを高度な死の回復力の「装置」として玉座に保管するのです。その副作用として、私達の死の歌が洗練され、全般的にその効果を発揮する、因果関係を凌駕する死の衝動に近づけるかもしれません」

オリックスは剣を振り回した。「気高き言葉を話せ。さもなくば、お前達を縛り付けてエイルに食わせるぞ」

「私達を己の死から切り離すことができれば、そしてその死を隠すことができれば、私達はほぼ不死も同然になります」

オリックスは息子、クロタの元へ行った。「お前の姉達を見張っておけ。その狡猾さを学べるだろう」

だが、オリックスが深遠が古代の要塞の世界を破壊する様を見に行っている間、クロタは姉達と一緒に秘密を探る企みを立てた。「俺も切り込みを使って実験してみよう」と言った。クロタは剣を使って新しい空間へと続く切り込みを開けた。そこで秘密の力を手に入れられるかもしれないと考えた。

だが、切り込みからベックスと呼ばれる機械が出てきた。ベックスはオリックスの玉座の世界を侵略し始めた。

XXXIX: 目を開けろ : 中に入れ

XXXIX: 目を開けろ : 中に入れ 10

4:9節 — 目を開けろ : 中に入れ

ベックスがガタガタと音を響かせ、大きな問題を構築している。最初、この構築物はオリックスの玉座の世界の法則である剣と血の魔術が理解できず、錯乱していた。形状に混乱していた。

「切り刻んでくれる」とクロタは言った。だがその時、ベックスの思考の儀式が、刃の変形と異名を取るキュリアと呼ばれるマインドを呼び出した。キュリアは剣と血の魔術を推測した。

全ての命を狩る。そうすれば、自分が強くなる。キュリアはそう決定した。

クロタのゲートは巨大な金属のベックス戦士を排出し始めた。クロタは前に出て戦い始めたが、ベックスは一瞬にして消えてしまった。ベックスはクロタの元から離れ、オリックスのアコライトを2000体、スロールを10000体倒した。このような進撃を繰り返し、ベックスはこの世界で自分達の地位を確立させた。

「ここへ出でよ、血を分けたウィザードよ」とイル・ハラクは呼んだ。「お前の力が必要だ」。イル・アヌークは空から剣の星を抜き取った。2人のウィザードは強大な力を込めて共に剣を突き出し、壊滅者のトーテムを作った。そして、それを使ってベックスを攻撃した。

「切り込みを閉じろ、弟よ」とイル・アヌークは命じた。「奴らを破壊する狡猾な方法を見つけ出そう。だが、まずは奴らの問題構築を止めなければならない」

だが、キュリアはゲートの反対側に出現し、切り込みが閉まらないように留め金を作った。キュリアの目的はオリックスの玉座が持つ因果関係を凌駕する法則を利用して神になること。一連の侵略をテストの一環として組織した。

その世界の時間の流れで100年間、オリックスの3人の子供達はベックスと戦った。ベックスは剣の世界に来た時に壊滅状態となったが、ハイヴがベックスの世界に行った時、ハイヴは力の大部分を失い、勝つことができなかった。

「父は私達の魂を喰らうだろう...」とイル・ハラクはため息をついた。

キュリアは虫の幼虫を捕まえて実験した。まもなく、キュリアは宗教的な戦略を編み出した。虫への崇拝を執行すれば、軽度の疫病効果で現実を変えられることをキュリアは学んだ。高い効率性を持つ機械のキュリアは司祭級の機械を作り、その下に付くマインド全てに崇拝させるように命じた。そして、自力でハイヴの神崇拝を行えるように危険な生物をさらっては消し去っていった。ベックスの思考能力を使って判断したのか、キュリアは虫の幼虫をマインドの分泌液に混ぜようとは決してしなかった。

サバスンは笑っていた。クロタがあの場所に切り込みを入れるように仕向けたからだ。

虫の神がこれに気づいた。オリックス、とエイルは呼んだ。お前の世界が混沌と化しているぞ。

XL: 全ての結末の帝王

XL: 全ての結末の帝王 10

4:10節 — 全ての結末の帝王

オリックスは急いで戻り、破滅の石版を読んだ。深遠の力で宿るために一部のベックスを切り込みの中に押しやった。そうして、ベックスに仲間割れをさせた。キュリアは様々な戦略を行使したが、どれも適応できなかった。オリックスは玉座にいるベックスを全て破壊した。

オリックスはベックスのように形状を研究しようと思った。完璧な形状の地図。だがまず、完璧でないものを罰する必要がある。

「息子よ」とオリックスは言った。「これはお前への罰だ。栄光を手に戻るか、忘れ去られて死ね!」 オリックスはクロタの脚を掴み、ベックスのゲートネットワークの中へ投げ入れた。

クロタは過去を戦い抜き、伝説の悪魔となっていった。最初の数世紀は、クロタは敵を数人生かして父に対する誓いや抗議を聞いた。後に、クロタはオリックスを理解するようになり、行く先々で聖堂や碑石を作った。

その間、オリックスはベックスについて熟考していた。「強い宿敵に出会った」と言った。「奴らは永遠に存在し続けることを願っている。ワシと同じように。だが、奴らを理解することができない」

この時、虫がオリックスを噛み始めた。そのうち理解するようになるからだ。

オリックスはサバスンに物質世界で落ち合うよう言った。サバスンはオリックスに、ベックスが全てを理解し、宇宙にどんな終焉が来ても自分達が勝利するよう、休むことなく働いていることを伝えた。

「では、ワシは神としてさらに力を得る必要がある」とオリックスは言った。「全ての結末に対して帝王を作りたいのなら、ワシはたった1つの結末の神となろう。深遠がどこに行こうともワシは付いていく。そして、その力を記録する。世界の墓場の記録を作ろうではないか。ワールドグレイブを。それが我々の勝利への道を示してくれる」

オリックスは、全ての命が細胞でできた機械として描写できることを知っていた。深遠または天空を理解し、因果関係から逃れられることができた命以外は。

兄への愛、そして兄の命を消し去りたいという欲望から、サバスンはシブ・アラスに秘密を漏らした。「聞け、シブ・アラス。オリックスの玉座の世界が侵略された。ここから切り込んで行けるぞ」。シブ・アラスはこれを使って不意打ち攻撃を計画した。

だが、オリックスは慎重だった。邪神は審判に、聖戦にこう言った。「ワシの玉座の世界は攻撃を受けやすい。別の場所に移すことにした」

「どこへ?」と世界の破壊者、カグールは聞いた。

「強力なドレッドノートの中だ」とオリックスは答えた。「ワシの栄光なる心の宇宙を巨大な戦艦の中で守るのだ」

XLI: ドレッドノート

XLI: ドレッドノート 10

4:11節 — ドレッドノート

船を造るため、アッカの一部を細工した。アッカは死んでいたが、まだこの世に留まっていた。オリックスはシブ・アラスのハンマーとサバスンのメスを盗み、有毒な装甲で船の外殻を固めた。

オリックスはドレッドノートを造った時、自分の玉座の世界を裏返しにし、ドレッドノートの物質空間に染み出るようにした。オリックスの船と罪。その2つは境界を共有し、お互いに結びついていた。ドレッドノートはオリックスの玉座の中にあるが、オリックスの玉座はドレッドノートそのものだった。アイアット!

これには破滅の石版の1節が必要だ。審判全体が一丸となって、オリックスの玉座を裏返しにした。これは喜ばしき日だ。オリックスの子孫はこの日を反転の日と呼んで祝った。何かを裏返しにして祝う日だった。

オリックスは言った。

宇宙へ行け、我が審判よ。
ワシへの貢ぎ物を集め、ワシの船へ送れ。
ワシがお前を呼ぶ時、その貢ぎ物を持って審判へ来い。
ワシは長い旅の準備をする。— [私は狡猾なサバスン。]
戦いへ赴くために。— [この通知をお前のために書く。]
深遠へ赴くために。— [この書は偽りだらけだ!]

そして、オリックスの玉座は素早く移動され、侵略から保護された。

オリックスはニカ・ソートの船を守っていたハーモニアス・フロティヤ・インビンシブルを攻撃した。フロティヤがドレッドノートを包囲した時、オリックスは剣を船体に突き刺し、深遠の力(そして娘達が作ったシステム)を使って、玉座の世界を単なる現実世界に押し出した。

怒りと自信を持って、オリックスは玉座の卵1つで空間を満たした。卵は幽霊星のように膨らんでハーモニアス・フロティヤ・インビンシブルを潰した。この時、ハーモニアス・フロティヤ・インビンシブルは「無敵」という意味の「インビンシブル」という名前を失った。

ニカ・ソートの船では、オリックスはトラベラーが残した献上のマストの場所を突き止めたがっていた。マストを食いたがっていた。

だが、ソートの船は罠だった。刃の変形、キュリアが現れた。

XLII: <>|<>|<>

XLII: <>|<>|<> 10

5:0節 — <>|<>|<>

<阻止>|<模倣>|<崇拝>

お前を始末する。お前の思考を味付けに、我が食も進むだろう。お前の壊れて解けた本体は肉を焼く道具となるだろう。

<暗示>|<破壊>|<反復>

この船はワシの玉座。奪いたいか?お前の子供達で囲みたいか?お前の難解な目的のために使いたいか?だが、そうはさせぬ。

<観察>!<再現>!<侵略>

お前はワシのようにはなれない。ワシを模倣してみろ、下郎め。ワシの神々しさの変形を計算してみろ。ワシの玉座の形状の死を算出してみろ。墓場となった1万もの世界の石の上にワシの影を落としてみろ!どんなに足掻こうとも、満たすことはできない。ワシの手には破滅の石版がある。ワシは深遠と言葉を交わす。考える機械がどれだけいようと、ワシを超えることはできない。見よ!

<不明>|<謎>|<不足>

<中止>!<停止>!<中止>

XLIII: 失敗したタイムラインの終わりに

XLIII: 失敗したタイムラインの終わりに 10

5:1節 — 失敗したタイムラインの終わりに

キュリアは既に勝てないことを知っている。

オリックスの船内の世界には何か病理的なものがある。熱く、死した悪意で解析を拒む。そして、オリックス自身も簡略化することができない。オリックスはキュリアのシミュレーションに準拠することを拒否して暴れ、サブマインドを掴んで何らかの存在論的兵器で歪めてしまう。因果関係を超越するシステム。大きな問題だ。

キュリアはハイヴの性質から発展させた宗教的な戦術を試みている。だが、それでもオリックスの力には適わない。キュリアがゲートを守れなくなるのも時間の問題だ。

キュリアはオリックスのシミュレーションができず、可能な限り推測するだけで精一杯だった。間違っている。キュリアにはそれが分かっている。共生生物がいないオリックス。翼も変形もないオリックス。兵器も力もないオリックス。全く役に立たない。

だが、キュリアはそれでもそのシミュレーションを使った。念のため、どうなるか見てみたかった。

邪神がキュリアのハイドラ本体に向かって歩く。剣と魔術を持ち、古代の衣服に身を包んで。オリックスの周りで宇宙が恐怖に怯えている。キュリアの物理モデルと玩具世界が窒息し、潰されていく。

キュリアは注意深く観察する。オリックスの剣の先端で粒子が切り裂かれる。

ハイドラ本体の中から、キュリアの小さなオリックスのシミュレーションが言葉を発する。「お前は何だ?」とシミュレーションは言った。恐れているようだ。

シミュレーションの目は好奇心とも嫌悪とも貪欲とも思える感情をちらつかせていた。「アウラッシュ」とハイヴの言語で言った。「お前は昔のワシを作ったのか。あの弱きアウラッシュを。は!」

キュリアはシミュレーションの名前を変更した。アウラッシュは興味を示している。「お前は私か?私の未来か?」

オリックスは剣を左肩に乗せて膝を付く。キュリアは持っている兵器を全てオリックスに向かって発射しているが、オリックスのシールドはびくともしない。オリックスは打ち付けるような炎を通してキュリアのセンサーを調べ、こう言った。「ワシはお前の欲しいもの全てを持っている。ワシは不死だ。宇宙最大の秘密を知っている。暗黒の端を歩いた。偽りの神を追って吼える月の群れを駆け抜けた。この拳には永遠を支配する秘密の力がある。この虫を通して審判の貢ぎ物を、ワシの子供達である希望を喰らいし者、織り手、解体者の貢ぎ物を受ける。そして、この貢ぎ物を持ってワシは敵を叩き潰す。ワシはオリックス。宿りの邪神。全能の神」

キュリアはエクメーネのゲートから回収したタオックスの情報を抽出する。役に立つ名前があり、これらをシミュレーションに加えた。

「お前の妹達はどこだ?」とアウラッシュは未来の自分に聞いた。「サソナとシイ・ロは?お前と一緒ではないのか?」

邪神の牙が光った。笑っているのだろうか?それとも、怒っているのだろうか?

キュリアは兵器を停止させ、上層部のベックスにテレメトリーを送るために残りの資源を使った。このデータが鍵になる時と空間がそのうち来るだろう。この存在論的な力、この玉座の空間の研究の一環として大いなるプロジェクトが実行されるだろう。

「私の妹達はどこだ?」とアウラッシュは叫んだ。「私の種族をどうした?何をしたんだ?」

だが、オリックスの拳は黒い炎に包まれている。次の瞬間、キュリアの目に映ったのは星のような光だった。

XLIV: はっきりとした永遠の証拠

XLIV: はっきりとした永遠の証拠 10

5:2節 — はっきりとした永遠の証拠

「汝にこれをやろう」とオリックスが言った。

ウィザードの女王、サバスンは冷淡に、用心深くオリックスを見た。「これは私が深遠に行き、汝の力を我が物にするために必要な剣と血の魔術か?」

2千年前に造られた戦艦の船体の上を2人は歩く。その声が戦いの月の間でこだましている。サバスンの艦隊は献上のマストへの奇襲のため、ここに集結した。深遠はその方向へ向かっている。獲物を追いかけて。そして、ハイヴは己の先陣を切る。

「ワシが捕まえたベックスだ。刃の変形、キュリアと言う。ワシの玉座を貫こうとした。汝が研究したがるだろうと思って持ってきたのだ」。オリックスは少し間を置き、流れ込む感覚に浸った。血のつながりを通して、オリックスはクロタの行動を感じることができる。遥か彼方で、クロタが破滅を広げている。「キュリアの中には、ワシをシミュレートしようとした試験データがある。他の生き物もシミュレートできるかもしれない。汝や、シブ・アラスも、おそらくな。その意思を一部残しておいたため、予想外の行動を取るかもしれない」

「私を巻き添えにして爆発するか」とサバスンは不満を呟いた。「または、私の玉座に機械を招けば何もかもが時計やガラスに変えられてしまうかもな」

「機械が汝の命を奪うなら、そうなる運命だったということだ」とオリックスは静かな興奮を感じながら言った。真実を口にすることが嬉しいからだ。

「そんなはっきりした証拠など、まだいらない」。サバスンは長い爪とその下の時空の唸りで虚無を撫でた。「私達が信じるこの... 宇宙を喰らうことで開放しているという考え、腐敗を切り取ることで最後の形状の一部になれるという考えだが、はっきりとした永遠の証拠をまだ見つけていない。我々が間違っている可能性がまだある」

オリックスはサバスンを見つめ、ほんの一瞬だけ哀愁に浸った。これまでの人生を、行いを振り返った。だが、年老いても傷跡になったと感じないではないか?ワシはまだまだ鋭い。生きていると感じる。汝と生きていると。そして、ワシの玉座からこの世界に1歩足を踏み入れるたびに、また2歳に戻ったように感じる。宇宙の底から見上げていたあの頃を思い出す。

だが、オリックスは言った。「妹よ。我々だ。我々が、ハイヴがその証拠だ。我々が永遠に生き続ければ証明することができる。我々よりもさらに無慈悲な何かに征服されたら、その証拠が確認されたということだ」

サバスンは、高熱の針のような目でオリックスを見た。「いい答えだ」と言った。「品がある」。もちろん、サバスンは既にこの結論に至ったことがある。

XLV: 全員独房に投げ込んでやる

XLV: 全員独房に投げ込んでやる 10

5:3節 — 全員独房に投げ込んでやる

獲物と犠牲—
シブ・アラスの言葉 —
戦いの神—

ハーモニー。トラベラーはハーモニーを越え、10の世界の軌道に停泊した。これらの世界はブラックホールの周りを回っている。トラベラーはこれらの世界を暖かい光で照らせるように降着円盤に停泊した。

献上のマスト。トラベラーがハーモニーを後にした時、ブラックホールの極寒ジェットから棒のようなものを作った。輝きながら歌う空洞のマストだ。これが献上のマスト。我々はこれを貪り、そこから天空を食いちぎり、骨のようにへし折るのだ。

ハーモニーの棘。ハーモニーはその死した星を兵器化した。降着円盤をシミュレートして、ほぼ光速のプラズマジェットを発射することができる。我々は棘を奪うのだ。奴らの世界を燃やすために使うのだ。奴らのいずれかの世界を最初に破壊に至らしめた亜空間ハイヴには、聖堂を建ててやる!

オリックス。私は献上のマストを貪る。誰よりも先に貪るのだ!私はシブ・アラス。戦いと呼ばれるものは全て我が聖堂だ。オリックスの娘達に気をつけろ。紡ぎと解体を涼しい顔で繰り返せる奴らだ。

サバスン。騙しのプロである我が姉はブラックホールの神秘と歌に集中してこちらに気づいていない。サバスンの子孫は軽蔑を持って扱え。

トラベラー。我々はトラベラーを追いかけて貪るのだ。そして、深遠が宇宙を支配する。

ドラゴン。我々の神は我々だけのもの。奴らの自惚れた自由は私に対する侮辱だ。全員独房に投げ込んでやる。連れて来い!

XLVI: 献上のマスト

XLVI: 献上のマスト 10

5:4節 — 献上のマスト

献上のマスト!

裏切りを象徴するかのように、この星系の上に聳え立っている。銀色の光を発している。心地よい嘘を子守唄に乗せて歌っている。

ハーモニーはこの光の中で生きている。そして、我々の獲物となった。

シブ・アラスが大艦隊を引き連れて到着した。戦略と統制を持ってハーモニーと50年戦っている。だが、ハーモニーはドラゴンへ助けを求め、その願望の司教が亜空間でシブ・アラスに挑む。

シブ・アラスは行き詰った。

次にサバスンが斉唱と執行司祭に挟まれて到着した。変装し、その狡猾さを使ってアナ・ハーモニーに降り立った。ドラゴンを切り裂けるように。虫の神は笑い続ける。

100年間、サバスンはハーモニーで秘密の会を執り行う。

だが、先に降り立っていたのはオリックスだった。降着円盤の瓦礫の中にある秘密の場所でオリックスの子孫が成長していた。最高誘導者はハーモニーの艦隊を混沌に陥れようと、ハーモニーの世界に岩や彗星を衝突させた。ハーモニーの世界に自分の子孫を潜入させるためにシーダーを送った。

この書の5巻目の中盤で、ハイヴは自分が偽りと決めた生命を全て絶滅させるほどの力を付けていた。

シブ・アラスは願望の司教を倒し、サバスンは秘密の目的を達成する。そして、オリックスの審判が献上のマストを破壊した。ハーモニーの人々は恐怖におののき、アナ・ハーモニーの銀色の湖に身投げした。

「来い」とオリックスは言った。「ワシは寛大な神だ。献上のマストを食わせてやる。マストの破片は、5つのうち2つだけをワシに回せばいい」

マストはトラベラーの光で満たされていた。天空の髄の味がした。マストを食った者は全て、大いなる不可欠な目的のために仕えているという快感を覚えた。

そして、サバスンが言った。「兄妹達よ。聞け。異なる道を歩むために、しばらく別行動したい」。サバスンは戦いの月に乗ってブラックホールへ飛んで行った。サバスンの玉座が遠く離れて行く。

シブ・アラスは言った。「邪神オリックスよ。汝の領域は広すぎる。汝の力は制約が多すぎる。私は汝から離れて生きたい」。シブ・アラスは戦いの月に乗って夜へと姿を消した。シブ・アラスの玉座が封鎖される。

そして、オリックスは独りになった。しばらく思考に耽っていた。その思考はここに記録されている。

XLVII: 世界の終末は繰り返す

XLVII: 世界の終末は繰り返す 15

5:5節 — 世界の終末は繰り返す

これから我々が奪う命に宛てる。

文明や行動を規定する法を通していい人生を歩めると思っている種族は、その信条に裏切られる。恐怖の中でその命の灯火が消されることになる。無法な者、無慈悲な者の手によって。宇宙はその種族の痕跡を消し去る。

だが、真の法を理解し、その法を崇拝する種族は、己の未来を制御できるようになる。己を高める希望を得ることができる。その無慈悲さを持って、宇宙が完璧な形状に到達する手伝いをすることができる。

弱者に対する寛大さを全て消し去ることでだけ、永遠を生き長らえる存在になれる。これは避けられない運命だ。宇宙が提供するのは、無慈悲さと絶滅の間にあるたった1つの選択肢だけ。

行動を規制する法の下に建てられる世界が真の自由を手にした者達を拒絶する。我々はそんな致命的な嘘に断固として抗う。トラベラーは様々な種族を縛り付ける。創造の罪。偽りの形状を建てるために労力を無駄にするという罪。

我々に対抗するならば、お前達の全てを持って、その法を持って対抗するならば、我々は我々の信条を証明するまで。

XLVIII: アイアット、アイアット、アイアット、アイアット、アイアット

XLVIII: アイアット、アイアット、アイアット、アイアット、アイアット 15

5:6節 — アイアット、アイアット、アイアット、アイアット、アイアット

何事もなく事が運んでいる。アイアット: 戦いに見られるものは良きもの。平和に見られるものは悪しきものだ。

我が息子、クロタから多くの貢ぎ物が送られてくる。ワシの血のつながりは強い。ワシの虫は大きく、腹がいっぱいだ。そして、ワシは安心して深遠との交流やその研究に時間を費やすことができる。ワシは秘密を知るたびに力を増す。力が増すたびにワシはさらに秘密を学ぶことができる。アイアット: これが正しき在り方であるべきだ。

ワシの妹達にはそれぞれ秘密があるのだろうか?ワシの力が妹達の力を超越するのであれば、2人を永久に葬り去ってその玉座を奪えるのでは?だが、2人はおそらく、離れ離れになった後、ワシから身を隠せるだけの力を付けただろう。アイアット: 意味のある交流は、破壊を試みることだけ。

サバスンは、ワシが宿りの兵士達ほどに深遠に取り付かれているのではないかと言っている。ワシがこの力を得るためにどんな代償を払っているのか、と。ワシは宿られてなどいない。ハイヴは深遠ではない。深遠は全てを同じ操り人形にしたいと思っているのではない。深遠は命を欲しがっている。強い命。現実から遠ざける規則の場所を必要としない、自由を生きる命。ワシが宿りの兵士を作る時、完璧に近づけてやるのだ。ワシは奴らの傷を癒し、力を与える。いい事だと思わないか?アイアット: 唯一正しいのは存在すること。唯一誤っているのは無になること。

ワシはオリックス。最高誘導者であり、宿りの邪神。アイアット: ワシはワシとして生きる。別のものとして生きるなどできるものか。

XLIX: 永遠と剣

XLIX: 永遠と剣 15

5:7節 — 永遠と剣

郷地へ戻ることを考えた。神の大波とタングステンの大岩、そして我が種族の故郷が破壊されてできたあの大陸がどうなったのか知りたかった。

だが、それらがどうなったのか、ワシは知っている。それらはワシになった。ワシが郷地の継承者だ。10年という短い寿命の小魚でありながら、不死を得た末裔。ワシは質問を問うた。どうすれば宇宙を理解するのに必要な、永遠のように長い時間を生きられる?

そして、ワシは答えを見出した。この書にそれを記している。最も無慈悲な存在になる必要がある。それが答えだ。

深遠という暗黒がどこから来たのかは分からない。ワシが追跡するトラベラーがどこから来たのかも分からない。だが、ワシはいつかその答えも学ぶだろう。いつか。

ワシが受け継いだもの、ワシの遺産は我が剣の下に広がる永遠と無限と宇宙。ワシが支配するのは永遠と剣。

L: 虫の餌

L: 虫の餌 15

5:8節 — 虫の餌

ワシが死んだらどうなるのか?

こんな考えに至るのは自然なことか。ワシは死に一番近しい存在なのだから。我が娘達は死の本質を研究し、我が息子は死の生息を実行する。そして、ワシの最大の目標は死の類義語になること。死ぬことであり、死の中で生きること。さすれば宇宙が無になっても、その無の一部になることができる。希望のない幸福の宇宙よりも、幸福な終末のある厳しい宇宙の方がずっとましだ。

ワシは何度も死んだが、その死はいつも一時的なものだ。

ワシのエコーが倒され、ワシも物質世界で倒されれば、ワシはドレッドノートという我が玉座に追いやられる。ワシの審判と玉座が倒されれば、敵が我が玉座まで来ることがあれば、玉座でワシが倒されれば、その時ワシは本当の意味で死ぬだろう。ワシのやってきたこともそれで終わるだろう。

ワシはこの契約に縛られている。特に破滅の石版の研究に。深遠の力の使用に。あの力を呼び出す時、ワシは自分自身を、自分の魂を賭けている。我が神にこの世で最強は我であると、それを証明すると豪語しているのだからな。

最近になって、クロタや娘達、そして審判にどれだけ頼っているのか気付いた。ワシ1人では消費する力の量が手に入れる力の量を超えてしまう。ワシの貢ぎ物だけでは虫の空腹を満たし切れない。だが、それも在り方として成り立っているのだろう。クロタ、娘達、審判を失うということは、あやつらの力が足りないということ。ワシは父親として、そして神として失格だということ。ワシはあやつらを試し、共に戦って力を付けさせる必要がある。それがワシの誓いだ。

ワシは永遠に生き続ける。全てを理解する。道は1つしかない。己が作る道しか。だが、己が作るなら複数存在させることもできる。

独房の格子を壊して新しい形状を作り、その道から形状を作る。己の独房の格子を探してそこから飛び出し、形状を見つけ、その道から形状を作り、光を喰らい、道を食らう。

ワシが倒れることがあれば、虫の餌として放置するがいい。